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■ 口腔ケアについて

お口の中を綺麗にすることで得られる効果についての科学的な事実と実際の綺麗にする方法についてご説明します。

口腔ケアの効果
70歳代、女性、多量のプラークと著しい発赤・腫脹・口臭が見られた
口腔ケア開始3ヶ月目.基礎疾患(高血圧症・糖尿病)があるにもかかわらず、顕著な歯肉炎の改善が認められる。
 
口腔ケアは誤嚥性肺炎を予防します
全国11ヵ所の特別養護老人ホームで専門的口腔ケアを行う人と行わない人にわけて、2年間にわたり追跡調査を行いました。
■その結果、専門的口腔ケアを行った人は、行わなかった人にくらべ、肺炎にかかった人数、肺炎による死亡者数、発熱者数が統計学的に明らかに低いという結果が得られました。(肺炎の診断は医師が行いました。)
要介護高齢者に対する口腔衛生の誤嚥性肺炎予防効果に関する研究:米山武義、吉田光由他 日歯医学会誌2001

 
咽頭細菌数の推移 * p<0.05, ** p<0.01(反復測定による1元配置分析)
老人保健施設で咽頭部の細菌数の推移を調査しました。その結果、薬液(イソじん)によるうがいだけの期間は咽頭部の細菌数は減少せず、うがいに加えて週一度の専門的口腔ケアを行うと統計学的に有意に細菌数が減少することが証明されました。
石川昭他:厚生省平成10年度老人保健強化推進特別事業報告書 1999 (浜松市口腔保健医療センター)を改変
効果的・効率的な口腔ケア(ただし施設入所者での研究結果)
本人または介護者による日常の口腔清掃

歯科衛生士などによる週1回の、お口の清掃を中心とした
専門的口腔ケア

口腔衛生状態の改善(文献3)口臭の改善 (文献3)肺炎発症者数、肺炎による死亡者数の減少(文献1)発熱者数(文献1、3)、発熱日数(文献2)の減少、口の中の細菌数(文献3)のどの細菌数(文献2)の減少、薬液によるうがいだけでは効果が低く、歯磨きなどの物理的な清掃法が効果的(文献2)
文献1:米山武義、吉田光由他:要介護高齢者に対する口腔衛生の誤嚥性肺炎予防効果に関する研究 日歯医学会誌2001
文献2:石川昭他:社会福祉施設等入所者口腔内状態改善研究モデル事業報告書(浜松市口腔保健医療センター) 厚生省平成10年度老人保健強化推進特別事業 1999
文献3:足立美枝子他:専門的口腔清掃は特別養護老人ホーム要介護者の発熱を減らした 老年歯科医学 2000

口腔ケアは口臭を減少させる
  1. メチルメルカプタンを指標とし、舌苔の口臭産生能を、歯科衛生士の口腔ケア前後で比較した所、口臭産性能が減少した。
  2. 専門的口腔清掃実施グループの呼気中のメチルカプタン濃度は、しなかったグループに比べて有意に少なかった

 

 歯科衛生士による口腔ケアの効果を調べるために、舌苔のメチルメルカプタンの濃度を調べることにより口臭生産能を調べると、歯科衛生士による専門的な口腔ケアを行うことにより、口臭生産能が減少しました。
 また別の調査でも歯科衛生士の専門的口腔清掃実施クループの呼気中のメチルメルカプタン濃度は、しなかったグループに比べて明らかに少ないことがわかりました。
 これらのことから口腔ケアは口臭を減少させると言うことができます。


常食は唾液の分泌を増やし カンジダ菌を減少させる。
  1. 常食を摂取している人に比べてかゆ食などの軟食を摂取している人のほうが舌背上のカンジダ多数群が有意に多く認められた。
  2. 唾液の分泌量も常食を摂取している者のほうが有意に多かった。
  3. 常食に近い食形態の食事は,患者のQOLを向上させると共に、唾液の分泌を増加させ口腔内の自浄作用を促し、口腔内のカンジダ菌数を減少させる。

義歯は菌のリザーバー(貯蔵庫)
  1. 要介護高齢者の
    義歯および咽頭に誤嚥性肺炎、日和見感染症,心内膜炎の起炎菌が多数認められた。
  2. 義歯にはMRSAが高い頻度で出現した。
  3. 義歯床下粘膜面はカンジダ菌の検出率は義歯非装着者に比べ有意に高かった。

義歯は細菌の貯蔵庫となっており、義歯の清掃が重要であります。

就寝時には義歯を装着しない。 義歯洗浄剤を使用する。
  1. 就寝時に義歯を装着している人は装着しない人に比べカンジダ菌の検出率が有意に高かった 。
  2. 義歯洗浄剤を使用するとすべての微生物の平均菌数が減少した。特にカンジダ菌の検出結果に大きな差が出た。
夜寝るときに義歯を装着している人は装着していない人と比べるとカンジダ菌の検出率が高いことがわかりました。
.義歯洗浄剤を使用するとすべての微生物、特にカンジダ菌の検出率が減少していました。
以上より、夜寝るときには義歯は装着しないで、はずした義歯は洗浄剤を用いて保管することが、義歯性口内炎の予防や、高齢者の全身の健康を維持するためにも有効であることがわかりました。

義歯をはずしたままにしておくと 健康状態が悪化する:6年間の追跡調査
  1. 現在歯数の少ない者,義歯必要度の高い者の身体的・精神的健康状態は悪化した。
  2. 無歯顎で義歯未装着者は20歯以上持つ者に比較して、健康状態の相対危険度は、身体的に、10.3倍、精神的には3.1倍悪化した。
  3. 義歯未装着者は現在歯数の減少とともに死亡の相対的危険度は高くなったが、歯を喪失しても義歯を装着している者の死亡の相対的危険度は高くなかった。
これより、義歯をはずしたままにしておくと、健康状態が悪化すると言えます。


義歯をはずすとつまずきやすい
義歯装着時は歩幅の拡大、歩行周期の短縮
(ステップ速度の上昇)、歩行リズムが安定する。

義歯をはずすと歩行に影響があり、
ひいては転倒の可能性を助長する。


義歯の装着で嚥下時間が短くなる
  1. 嚥下所要時間は義歯撤去時において有意に延長した。
  2. 準備期および口腔期所要時間は上下顎義歯装着時に比べて、上顎義歯撤去時および上下顎義歯撤去時で有意に延長した。

義歯を入れると嚥下の時間が短くなり、円滑な嚥下の遂行に義歯が重要であることを示している。さらに誤嚥のリスクが減少する可能性がある。

着衣が自立すると義歯を入れられる
  1. 要介護高齢者の有床義歯の使用状況とそれに関与する因子について調査した。
  2. 最も強く関与しているカテゴリーは、「着衣が自立してる」
  3. 次いで「長谷川式知的機能評価スケールで11点以上の者」であった

歯ブラシによる清掃
バイオフィルムとしてのプラークを機械的・物理的に除去します。高齢者の口腔清掃能力や口腔内に合わせたブラシを選択します。高齢者は口腔粘膜が弱いので歯牙に合わせた歯ブラシと口腔粘膜に合わせた歯ブラシを使用します。


歯間ブラシによる清掃
隣接面のプラーク除去に使用します。ストレートな物より角度のついた物のほうが使い勝手が良いです。歯間部歯肉の改善には有効です。

電動歯ブラシによる清掃
使用方法を誤らなければ効果的に器質的口腔ケアを行う事ができます。


ワンタフトブラシによる清掃
最後臼歯の遠心面、孤立歯の周囲、傾斜歯の歯頚部のプラークも効果的に除去できます。

化学的な口腔ケア:含漱法
歯磨剤も大きな意味では化学的な口腔ケアに含まれますが、この場合は機械的・物理的清掃を補助する含嗽剤・洗口液によるケアを意味します。イソジンガーグル・リステリン・コンクール<F>などのような原液あるいは希釈して使用するものがあります。これらは機械的・物理的清掃の補助にはなりませんが清掃の効果を持続させる効果はあります。
含嗽・洗口は頬粘膜や口唇のリハビリの効果もあるので誤嚥の恐れのない要介護者には有効です。


PMTC(専門家による機械的歯面清掃) Professional Mechanicl Tooth Cleaning
歯科医師、歯科衛生士等のように特別な訓練を受けた専門家により、器具とフッ化物入りペーストを用いて,すべての歯面の歯肉縁上および縁下1〜3mmのプラークを機械的に選択除去する方法
歯科医師や歯科衛生士のような専門家が機械とフッ化物入りペーストを用いて全ての歯面の歯肉縁上及び縁下1〜3mmのバイオフィルムを除去する清掃法です。手順は@全ての歯面にペーストを塗布Aプロフィンハンドピースとエバチップで隣接面を清掃B従来のコントラとラバーカップで歯肉縁下Cポリッシングブラシで平滑面と咬合面Dコンタクトポイントにフロスを通して清掃を終了します。

スケーリング
バイオフィルムを確実に除去するためにPMTCを行う前に必ず行います。

舌ブラシによる清掃
舌の感覚の鈍麻や味覚の低下、口臭の原因となる舌苔の除去に使用します。

スポンジブラシによる清掃
粘膜の機械的清掃に使用します。粘膜上で回転させると効果的に清掃できます。スポンジに付着した汚れをコップの水などで洗い落としながら使用します。

クルリーナによる清掃
顎堤粘膜や齦頬移行部、舌背の清掃に使用します。また、「摂食・咀嚼・嚥下」に必要な舌・頬・口唇の感覚の覚醒やストレッチに使用します。

機能的口腔ケアの効果T
左顔面麻痺、舌の変位が認められる
機能的口腔ケアの効果U
うがいをすると左側口角からこぼれてしまう
   
機能的口腔ケアの効果V
口唇、頬筋、咬筋の機能訓練T
機能的口腔ケアの効果W
口唇の機能訓練U
   
機能的口腔ケアの効果X
口唇の形が整ってきた
能的口腔ケアの効果Y
舌の偏位もなくなった

 


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